底曵網漁(そこびきあみりょう)
船で網を曵きながら海の底にいる
魚を穫る
網を広げて海底まで沈め、網を曵きながら船を移動し、1時間ほどで網を引き上げ、それを何度か繰り返し行います。1回で大量の魚を穫ることができる効率の良い漁法で乱獲も招きやすいため、新潟県では7月、8月を禁漁期間としたり、網目の拡大等により資源の減少を防いでいます。
主な漁獲物
ハタハタ、ニギス、南蛮エビ、ズワイガニ、カレイ類
地 域
沿岸
漁 期
9月~翌年6月
漁 場
水深200m前後
板曵網漁(いたびきあみりょう)
開口板が受けた水の抵抗で網の口が
広がり魚を穫る
底曵網漁の一種で海底付近にいる魚を対象とする漁法です。網と漁船をつなぐ2本のロープにつけられた開口板(鉄板)が水の抵抗を受けることで網の口が広がり、多くの魚を穫ることができます。底曵網漁と同じく、1回で大量の魚を穫ることが可能なので、乱獲を防ぐために新潟県では7月、8月を禁漁期間にしたり、網目の拡大等により資源の減少を防いでいます。
主な漁獲物
ヒラメ、マガレイ、ヤナギムシガレイ
地 域
新潟市より以北、佐渡
漁 期
9月~翌年6月
漁 場
水深50~120m
刺網漁(さしあみりょう)
海中に網を張り、魚を待ち構えて穫る
同じ大きさで群れをなして泳ぐ魚や体にトゲがある甲殻類、大きくて力のある魚をからめるのに好都合な漁法です。網を使う漁法で最も簡単な構造のため古くから発達してきました。
定置網漁(ていちあみりょう)
魚が集まる場所に網を仕掛けて穫る
産卵やエサを目的に魚群が来遊するような場所に網を仕掛けて魚を穫ります。魚を追っていく能動的な曵網漁とは対照的に、魚がやってくるのを待つ受動的な漁法です。沿岸の鮮度のいい高級魚を安定供給できます。
主な漁獲物
ブリ、マグロ、マアジ、マサバ
地 域
佐渡、粟島、上越(小型は全県)
漁 期
通年
漁 場
水深30~80m
籠漁(かごりょう)
エサを入れた籠を沈め、誘い込んで穫る
エサを入れた籠を沈め、海底にいるエビやカニ・深海バイ貝を誘い込む漁法です。1回の漁でロープに数百個の籠をつけて沈めます。新潟県ではエビは南蛮エビ、カニはズワイガニやベニズワイガニを対象としています。
イカ釣り漁(いかつりりょう)
集魚灯で海面を照らしながら穫る
「イカ針」と呼ばれる疑似針を使い、イカを引っ掛けて穫る漁法です。イカ針をたくさんつけた釣糸を垂らし、集魚灯で海面を照らすことで小魚やプランクトンが集まり、それを狙ってきたイカが針をエサだと思い引っかかります。イカ釣り漁の最盛期を迎える初夏から夏にかけての佐渡沖は漁り火で幻想的です。
主な漁獲物
スルメイカ
地 域
佐渡沖
漁 期
通年
漁 場
水深60~70m
はえ縄漁(はえなわりょう)
長い縄に多数の釣針を吊して穫る
「幹縄」と呼ばれる長い縄に釣針のついた短い針「枝縄」を何本も結び、仕掛けごとに海中に入れて魚がかかるのを待つ漁法です。かつて新潟県では盛んに用いられた漁法ですが、スケトウダラの漁獲量が減ったことや手間のかからない漁法に移行したことなどからあまり用いられなくなりました。
主な漁獲物
タチウオ、スケトウダラ、マダイ、ウスメバル
地 域
上越、佐渡
漁 期
通年
漁 場
水深10~150m
採貝・採藻
貝類や海藻類を穫る
鉤や潜水具などを使って貝類や海藻類を穫る漁法の総称です。シンプルな漁法ですが、採る前に良質なものを選別できる利点があります。新潟県では貝類はアワビ、サザエ、岩ガキ、海藻類はワカメ、モズク、ツルアラメが対象となります。
主な漁獲物
サザエ、アワビ、海藻
地 域
沿岸
漁 期
通年
漁 場
水深0~10m